2006年11月06日

手塚治虫さん


偶然NHKスペシャルの手塚治虫特集を見ました。

なんだか、私も旦那もダウン気味の日だったので、偶然この番組がみれて本当に良かったです。

一番驚いたのが、彼の漫画は全国中で非買運動が広がったことがあったそうです。

動物がしゃべるとか空飛ぶロボットなんかありえない。
青少年にこんなウソを教えてけしからん、と。

そして彼の本が山になって焼かれているシーンが。。。

そんな事が日本であったなんて想像がつきません。

次に驚いたのは、手塚の時代はもう終わり、と言われ、ブラックジャックは人気が出なければ、4回で打ち切り、ということだった、という話。

巨匠と崇められている手塚さんも本当に辛い思いをされた時期があったのですね。

私達が米国に住んでいた頃、『ライオンキング』は手塚治虫の『ジャングル大帝』の盗作ではないか、という抗議があり、それが米マスコミでも大きく報道されたことがありました。

 確かに『ライオンキング』は『ジャングル大帝』に酷似しています。悪役が顔に傷のある黒髪の叔父ライオンである点、その配下がハイエナ二人組である点、主人公に忠告するのがオウムである点、王に仕える家老的役が猿である点などなど。。。


ジャングル大帝レオ (2)





それに対してディズニー側のコメントは「単なる偶然の一致」

でもこれだけ似ていたら、訴訟すれば絶対に勝てるはず、でした。

米国では当然、国際的訴訟事件に発展するのではと予想していました。それに反して、手塚治虫の遺族側から出されたコメントはこうでした。

「もし本当にディズニーに影響を与えたのなら父も本望でしょう」

日本でも話題になったので覚えてらっしゃる方も多いかもしれないですが、このニュースのショックの大きさは米国に住んでいないとわからないと思います。

米国では、毎日毎日訴訟の話が聞かされます。タバコを吸って癌になったらタバコを売った企業へ訴訟、太ったら、マクドナルド相手に訴訟、コーヒーこぼして焼けどして、企業を訴えたら、何億も手にはいった。。。というような話が連日のニュースで騒がれます。

手塚治虫側が訴えない、というニュースは、あまりにも【違う世界】でした。CNNその他のキャスターも戸惑いをもってその事を伝えていたのをよく覚えています。


そして今日彼のドキュメンタリーを見て、その理由がよくわかりました。すごい人だったんですね。

http://www.tezuka.co.jp/


手塚治虫は子供たちに命を大事にしなさい、とメッセージを送り続けてきました。
世界中の人が彼の作品に触れることができますように。

しかし久々ものすごく感動してしまいました。


とりあえず、イヤな目にあっても、わかってもらえなくても、人から何を言われても、どんなことがあっても、前を向いてやっていくことだよ。って、なんかそんな力づけられたような気分です。





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この記事へのコメント
ワタクシも見入ってしまいました。

そんでもって、そこまでもアニメと生について懸命に生きた方と初めて知りました。

このご時世、『生きる』ことを、もっと考えねばなりませんね。
Posted by ダーシー at 2006年11月06日 02:34
わー見逃しました!!そんないい番組があったなんて!!

ディズニー映画って、「アトランティス」でも問題になりませんでしたっけ。
「美女と野獣」が好きなので、悲しいです。

「ブラック・ジャック」は子供の頃かなり読み倒しました。あのどんなところでも手術してしまう不屈の精神、見習いたいです!
Posted by りんこ at 2006年11月06日 08:50
私も見てたんですよ。
「漫画を読んでもいない人から是非を判断される」っていうあのコメント、漫画以外でも、いつ、どこででも当てはまる問題ですね。
それが今、日本代表するカルチャーの一つになっていると思うと、信念を貫く人の存在って、大きいなって思います。
Posted by xiaomi at 2006年11月06日 11:19
深せんに住んで4年目のBattyです。いつも楽しく拝見しております。

アイボやアシモといったロボットとの生活が現実的になってきていますが、将来、「人間VSロボット」なんて言うこともあるんでしょうか。
Posted by Batty at 2006年11月06日 13:57
すごくいい話ですね。
最後のよーこさんのしめの言葉もすごくいい感じです。
Posted by きたむー at 2006年11月06日 15:52
私も大ファンでした、手塚治虫さん。
で、手塚さんて、中国アニメのしにせ「上海美術映画制片廠」のファンだったんですよね。
そこから手塚さんの孫悟空ものとかも、できたみたいですし。
生前、なんどか中国にもいらっしゃったようでした。

ちなみに、日本の知り合いが「昆虫クラブ」というのをやっていますが、初代会長が手塚さんだったらしい。私も入りたかったです。
Posted by しゃおりん at 2006年11月06日 16:20
常に夢を持って子供達の未来を見ていた人なんですね。


そして、よーこさんの最後の言葉。
ぐっと来ました。

あと天使の言葉もずっと念頭に置いてます。
思い出すと心が軽くなって乗り切れるんです。



Posted by 万里。 at 2006年11月06日 21:00

ダーシーさん
生きていく、どんなことがあっても生きて。スピーチ感動しました。
すごい人でしたよね。

りんこさん
ブラックジャックもう一度読みたいです。大人になって読むとどうかな?って思いました。

xiaomiさん
信念。信念。xiaomiさんの大志も応援してます。
Posted by よーこ at 2006年11月08日 17:25
Battyさん

PC対にんげんって今でもよく争ってますよね。囲碁とか。
毎年、いろんなことできるようになりますよね。

きたむさん

ありがとうー。そういってくれるとウレシイ。

しゃおりんさん

実は、この間中国の手塚治虫事務所の社長にあいました。朱さん。ぜひ中国でもっと知名度あげてもらいたいものです。

私昆虫はだめだなーーー。(笑)


万里さん

天使のこと覚えてる?すごーーーい。またいい言葉あれば紹介します。



Posted by よーこ at 2006年11月08日 17:30
2
自分の目の前では、いつもそこに一人で、場所を保存する必要があります。次に好きに始める。私は愛することができますどのくらいかわからない、私は愛する方法を知っていないか分からないのか、わかりません。ひとつの愛を待ちません。たぶん、誰も。しかし、待っているこの種のは愛そのものです。
Posted by グッチ at 2013年07月06日 17:45