2006年12月10日

そうだ。遺書を書こう。

飛行機の中で、ふと思った。
もし今飛行機が落ちて死んだらどうしよう。

あせった。。。

私達がもし何かの原因で同時に亡くなったら、残された娘は誰が育てるの?
何にも決めてない。

そういえば、彼女が万一病気になった時の為に臍帯血をバンクに保管してある。(米国では赤ちゃんが生まれた時にその臍帯血を保管する親が多い。白血病の治療に使えるのだ)そんな大事な臍帯血バンクがどこにあるのか、そもそも、そういうことをしている、という情報をたぶん家族では私と旦那しか知らない。

お金のことも、大事でしょう。娘を育ててくれる人に渡すお金。

具体的にどこの銀行口座をもっているとか、何に投資しているかとか。
娘の学費貯金。

もしも二人が同時に亡くなったら、誰がどうがんばっても探し出せないに違いない。もし探し出せたとしても、誰が引き出す権利を行使できるのだろう?
特に米国ではセキュリティが厳しい。米国では弁護士を雇わなくてはならないだろう。
法外な時間給を要求するに違いない。

大事な情報をまとめること。

それから遺書を書かなくては、今日つくづくそう思った。

実は、アメリカ人と日本人のカップルである私達の親友は遺書を書いている。
もしも両方が同時に死んだ場合、私たちが彼らの子供シャスティーンを引き受けることになっているのだ。
彼らは考えた末、血の繋がる親戚ではなく、私たちを養親と定め正式な遺書を書いた。もしものことがあった時に、友人に子供を育ててもらう、そんな事弁護士の下で書かれた正式な遺書がなければ法律上は絶対に出来ない。

私達は、遺書を受け取った時、ここまですれば絶対死なないよ、と彼らをからかった。

だけど、今日、もしもの時に備えて何も用意していない自分達の方が無防備だよなぁ。と思った。

保険だって沢山降りるはず。だけれど、誰が私たちが入っている保険を見つけてくれるのだろう?クレームしなければ、おりないでしょう?

遺書といえば、私は母から遺書のようなものをもらっている。
お金のこととかではなく、言葉。

私の母は癌になり、それを知らされていなかったけれど、死ぬことがわかっていた、と思う。

筆で書かれた言葉は、子供3人にそれぞれ違う内容だ。

私への内容は、

自分が人にしてあげたことは忘れなさい。人からしてもらった恩は一生忘れてはいけない。
どんなに辛い冬があっても必ず花咲く春がくる。


この言葉は私の生きていく上での精神を貫いていると思う。

まず大事な情報をまとめること。
娘が18歳まで誰の手で育ててもらいたいか、を書くこと。
それから、娘に残す自分が大切にしている言葉を書いておくこと。

遺書なんて、縁起が悪いですかねー?


Posted by tentenwang at 10:18│Comments(4)
この記事へのコメント
ふんふんふん。と、読みました。遺書はぜんぜん縁起悪くないと思います。むしろよーこさんの言うように、なにがどこにあるかもわからない常態のなかで、まわりにはやんややんや言われて。。。という状況の中で頼れるのは遺書だけなのだから、むしろ絶対必要。老い若きにかかわらず。

日本じゃちょっと流行ってるらしくエンディングノートなるものがずいぶん売れているようです。

http://ycr.jp/endingnote/
http://nalc.jp/Ending/Ennde1.htm

出版社の回し者ではありませんが、是非是非ご検討を。
Posted by 5! at 2006年12月10日 13:38
起こる前に出来る限りの事をしておく事って、以前のグリーンカードのエントリもそうですが、わたしも凄く重要な事だと思います。

あと、

>自分が人にしてあげたことは忘れなさい。人からしてもらった恩は一生忘れてはいけない。
>どんなに辛い冬があっても必ず花咲く春がくる。

よーこさんのお母様の言葉の遺書、とても心に響きました。
そして、よーこさんのお母様のDNAは確実によーこさんに伝わっている。
わたしもそんな人になりたいです。
Posted by miho at 2006年12月11日 10:09
遺書って、自分の本当の価値観が現れるものだから、ホントの意味でも自分を見つめ直すために大事なことかもしれない。
よーこさんの場合、天ちゃんへの愛情ですね。守るものがあるって、いいことですね。うらやましいわ。
Posted by xiaomi at 2006年12月13日 01:01
5!さん
いいノートそうですね。ふむふむ。
考えようっと。

MIHOさん
母親からその言葉もらったこと、とってもありがたいと思ってます。なかなか辛い時には支えになります。

xiaomiちゃん
子供生むまでこんなこと考えもしなかったから、人間変わるもんですよぉ。でも守るって守りきれないから怖い。

あと子供はそんな親の気持ちはぜーーんぜんわからないで暢気に育つものなんだと思う。


Posted by よーこ at 2006年12月14日 01:27