ニューヨークに着いた。
JFK空港に着いたとたん、あぁ、家に帰ってきたという安心感が自分の中からこぼれ出た。アメリカはもう飽きた、とあんなに思っていたのに、ここが自分の家という気持ちになっているのが不思議。
それは慣れからくるものなのか。空気なのか。なんなんだろう。
とりあえず、レンタカーを借りて北へ。ホテルも決めていない。明日ボストンに着いてミーティングに出ることができさえすればいい。
まずは、グリニッジのフレンチレストランでランチ。
オシャレだけど、かなりまずい。(笑)
偶然、隣の席にいた素敵な老夫婦が注文を迷っていたので、これはマズイから注文しない方がいいよ、などなど会話が弾む。知らない人とでも気軽に会話ができるのがアメリカらしいところだと思う。
それから、とりあえず、郊外のヒルトンホテルにチェックインする。米国の郊外のホテルには大抵、洗濯が自分でできるコインランドリーがついている。日本のホテルで出来なかった洗濯をして、テレビをつけると、ヒラリークリントンの大統領出馬の正式コメント。
へぇ、っと思った。
1年前にも候補とは言われていたけれど、誰もがヒラリーでは絶対無理、女性では時期が早すぎると言っていた。
そういえば、ヒラリーで印象的に覚えていること。
私がまだシカゴにいた頃、だからもうたぶん8、9年前?もっと前かな。
その頃彼女は大統領夫人。そして保険改革に乗り出していた。ファーストレディというのはホワイトハウスでクッキーでも焼いておもてなしをするのが仕事であるのに政治にまるで政治家のように口出しをする彼女に世間が苛立っていた時だった。
(当時これを聞いてアメリカ人も結構コンサバなのね、と思った。)
シカゴの野球場に参観に来た彼女に、そこの観客ほぼ全員が彼女に対してブーイングをしたのだ。
シカゴは彼女の地元。今日はファーストレディがお見えです、というアナウンスに対して何千人という人たちからのブーイング。
それでも、逃げずにそこに立って最後まで観戦した彼女のことがとても強く印象に残っている。
私は、人から嫌われたくないといつも思う。自分だったらいたたまれないと思う。彼女だって保険改革(良いか悪いかという議論は別として)にしても国民の為に一生懸命考え働いていたのだ。
そして、非難やスキャンダルをあびながらも、彼女は政治家であるという道を突き進んだ。
時間がたち今日の街頭インタビューでは皆が彼女に期待している、と言っている。
自分の信じることを続けることの強さ。
そんな強さ、私にはない。批判されたら、絶対へこんでしまう。
だから彼女が、かっこいい、と思う
時間がたてば状況が変わることもある。『今』がすべてじゃないのだ。だから『今』の状況だけで色んなことを判断してはいけない、と思う。自分では今どうしようもないことがあればじっ、としていればいい。そんなことを教えらえたようなニュースだった。
さて、明日は冷え込まないといいな。車でボストンへ移動するの。友人のケリーが待っていて、夕食はあったかい美味しいクラムチャウダーとか食べよーねーという予定。