私は困った人キャラなんだと思う。
でも私は、満足のいく仕事をこなすことに異常に執念がある。
特にデザイン面での一定以上のレベルの保持。それに執念がある。
妥協はする。もちろん妥協だらけ。
だけど、自分が許せるあるラインレベル以下の仕事は絶対にしない。だからそれを妨げるようなことがあると戦う。
そして。。。。疲れる。
数日前から急に、某百貨店店舗の改装のアドバイスにかかっている。
突然プロジェクトに入ってきた私が一体何者なのか、建築デザイン事務所側の人は知らない。
時間がないので、私がガンガンと内容の改変にあたる。
向こうも一度決まったものが覆されるのは、嫌な思いをするだろうと、私は気を使って全部疑問系で質問する。
『これ、こうするのどう思われます?』
『このベニア板、ちょっとあわない気がするんですが、そう感じませんか?』
向こうは若い女性担当者。
顧客が連れてきた、わけのわからんコンサルタントにうんざり顔。
それもよーくわかるので私も辛抱。
『そんなことないです。照明によって見た目変わりますから』
(そんなことは計算済みだ。心の中で私はつぶやく)
色々改変していく私に正気かというような目を向ける。
私は日本のベニア板がどんな模様があるかなんか知らない。
だいたいそんな昭和の応接間の壁みたいなベニアなんか使わんし。
山のようにベニアの木の模様に質問する私に相手は相当苛立っている。
この素人、なんとかしてくれ、という感じだ。
私だって、こんな急なプロジェクトの参加なんていい気分じゃない。
究極無理な大胆変更を余儀なくされる。
相手は私が素人だと思っているので一生懸命建築の素人に話をするような言葉遣いをする。
(あんたなー、私の方がたぶん3倍くらい経験あるんだよっ、ヽ(#`Д´)ノ苛立つなぁー
黙れ。と言いたいところをぐっーと我慢する。でも正直なんできっと顔に出てる。苦笑)
『私どものオフィスまで来ていただければ大きいサンプルあるのですが』
彼女が悪気なく言った。
は?
(私の時間をなんだと思っているんだ。米国の建築事務所では、顧客が私をアドバイスに一日拘束すると千ドルのチャージかけてたんだぞ。)
『バイク便で送って下さい』
私はただ、そう言った。でもかなり冷たく言ったと思う。
顔もひきつってたかもしれん。
私はデザイナーとして全米で数々の賞をもらったことがある。ニューヨーク5番街のGMプロジェクトやユニバーサルスタジオ内でのレストラン、一流ホテルの改装では、皆がこぞって私の意見を求めた。
だからってどうなん?と自分で思う。たいしたことでもない。
若くて経験のない人にため息をついてちゃいけない。
イライラしていいはずがない。
仕事をする時はいつも謙虚でないといけない。
そう思ってやってきた。
でも、たぶん今私は偉そうな悪魔みたいな困ったやつになってきてるんだと思う。
そしてそういう昔したことを流せず、新しいことを頭を下げて聞けないやつは、時流の流れについていけないのだ。
いかん。いかん。
でも。。
疲れた。。。。。
