マーケティングは生き物だ
テレビCMやめ携帯で販促 ロッテリアに次いでモスフードも。
「モスバーガー」を展開するモスフードサービスが、全国規模のテレビCMを大幅に縮小させ、広告費を携帯電話のメールマガジンを中心に分配する方針を明らかにした。
同社は携帯電話を通じた販売促進に「非常に手ごたえを感じている」としており、不特定多数が視聴するテレビCMより「広告価値」があるとの見方だ。
業界でも「非常にドラスティックな方法」と驚きの声が上がる。
というニュースが出た。
驚きの声が上がる。って、言ってる業界の人誰だよ。苦笑
2年前、2006年には、この本出てるから。↓苦笑
業界の人読んでないなら勉強足りないって。
テレビCM崩壊 マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0
この本を訳してる
Ad Innovatorの織田浩一さんと、たぶんこの本が出る1年以上前に、NYのレストランで議論した。
テレビCMは確実に終わっていくよね。って。
で、じゃ広告がどういう形になっていくのかという話で盛り上がった。
その時、織田さんはまだ業界で全然知られていない人だった。
だから、テレビCMが終わっていくよね、という議論よりも、その時点で織田さんを見つけている自分がマーケターとして偉い、と思う。v( ̄∇ ̄)v笑
違う話になるけど、今回の米国選挙で、オバマ氏は携帯、ネットを駆使したことは有名。
オバマの選挙戦、もちろんテレビの威力も使ったのだけれど、その主なる手法は、携帯メールとネット(特にyoutube) だった。
当選した時、オバマの選挙対策チームは、色々な手法で集めたメールアドレスに一斉にメールを送っている。
応援していた人たちが、オバマの演説前に、本人から、個人名宛てでメールを受け取った。
その嬉しさは格別でしょう。
たとえ、それが技術的なものであり、一斉メールとわかっていても、大統領になった人物から自分の名前が呼ばれること、心に響く度合が違う。
NYの友人で、プロのライターの黒部エリちゃんのところにも届いたらしい。
彼女プロで有名な人沢山インタビューとかしてる人なのに、この興奮度を見れば、企業はオバマ選挙事務所から学ぶことが沢山ある、と思う。
マーケティングは生き物だ。
手法は、どんどん変わっていく。
そして携帯マーケティングもそのうちに滅びていくわけ。
手法は変わる。
ただ、それだけの事。
問題は中身。何が心に届くか。
どういう情報を届かせるか、届かせないようにするか。
そのタイミング。
そういうところにマーケの醍醐味が残る。
Posted by tentenwang at 01:25│
Comments(5)│
TrackBack(0)
この記事へのトラックバックURL
いつも楽しく、かつ勉強させて頂きながら読ませて頂いています。よーこさんはいつも時代を先取りされていてすごいですね。それは勘以外には何か方法があるのでしょうか?
アメリカにいると、日本のほうが、携帯にしても、何にしてもハイテク社会に思えてくるのですが、携帯が日本みたいに発展していない分、アメリカにいる日本人の方がコンピュータを使う時間が長いんですね。生徒を集めるのに、ポスターを貼ったり、ネットの掲示板にのせたりしたのですが、一番反響があって実際生徒が見つかったのが、ミクシィを見ましたという人達でした。日本だったらミクシィで教室を探すということもあんまりないですよね。
去年だかおととしのナショナルの石油ファンヒーターの告知で、ナショナルが全製品のCMを全部ファンヒーターの告知に変えても、ほとんど売り上げに影響がなかったそうです。
それくらいテレビCMの威力がさがってきてるんでしょうね・・・・。
mina さん
勘以外?
たぶん。。沢山の経験。。かな。
いいことも悪いことも含めていろんなものを見るのがいいみたいです!
ミクシィはそういう地域性に強いですよね。北京でもGREE(ミクシィと同じようなSNS)会というのがあって私はそれで随分お友達ができました。海外では、日本食料品店の掲示板も強いわよね。w
それぞれにあったマーケティングが必要なんですよねぇ。しみじみ。
りんこさん
ナショナルが全製品のCMを全部ファンヒーターの告知に変えたのは、あれはあれでものすごくインパクトがあったのですよん。かなり昔のものだったしね。そこまでするか、という点でブランドとして信用できる、というインパクトがあった。だから売上が落ちなかったのよ。
ただ、テレビCMの威力が下がってきてるのはもう疑いようのない事実だと思います。
これから、面白いですよ。
なるほど、経験ですか。いろいろな物を見るというのはたとえばどういうことですか?
日本のスーパーの掲示板も、若干反応がありました。ただ、入れ替わりが激しくて、やはりネットのほうが前の記事も検索できてよかったみたいです。
minaさん
とにかく一流のものだけを沢山見ること。かなぁ。。
シェフになるには料理でも一流のものを食べ続けること経験することだそうです。一流のものを食べずその味を再現できないってあたりまえのことだけど。
そういうのなかなか出来ないんですよね。
建築なら、世界中の一流の建築をみる、とかね。