
ピンクとグリーンのちょっと派手目のコートにあわせて、自己満足気味に颯爽と風をきって歩いていたら。。
後ろから、カラスの足で頭をド突かれた。
『はぁ???はあ??はぁ?』
あんまり突然なので最初は何が起こったか意味不明である。
そのカラスは隣の木の上から私を見ている。
つまり、私の頭を踏み台にして、その木まで飛んだのだ。
私の頭は木か?
カラスと目があった。
私の方は、あまりのことにどう反応すればいいのかわからず、変な苦笑いをしながら、へらへらする。
カッコ良く歩いてた私はどこ?

気持ち悪いので、家に帰ってすぐにシャワーを浴びる。
髪も洗って気持ち良くなってきたら、娘が、
『ママぁ、ママの顔ってちょっとだけきたないよね』
『えええ?きたない?』
私動揺。

『ちょっとだけね。赤いところとか黒いところとかあるじゃん』
『そりゃ、5歳のあなたの肌には負けるけど』
まったく遠慮なく落ち込むこと言うんだからー、って私がすねた顔をしていると。。
娘は、なんだか可哀想に思ったのか、私の肩を叩いて
『ママ、でもだいじょうぶ、暗いところにだけいるとみえないよ』
と。
私は暗いところにだけしか現れちゃいかんのかーー?
カラスに頭を踏み台にされ、暗いところにだけにいたらいいと言われた日。