2009年07月24日

西水美恵子さんからのメール

私たちが泊まる北京の5つ星ホテルの道路はさんだ、脇細道に親子が寝ていた。
乞食ではない。村からの労働者だ。

昼38度を超す、蒸し暑さは夜になっても変わらず、そのたぶん父であろう男の人が息子の背中をトントンとさすりながら寝ていた。

7歳か8歳。子供の腕の細さが痛々しかった。

どうしたらいいんだろう、どうしたらいいんだろう、私はパニックに陥ってしまった。娘の手を握りしめて歩いた。

その後、部屋に戻ってアイスクリームが食べたいという娘にあたった。
あなたは何にもわかっていない、と。


自分が何もできずにいることを5歳の子にあたってもしかたがないのに。。


ホテルの贅沢な部屋の中で、そのぎこちない違和感と無力感とで、ベットの中で涙が止まらなかった。

どんなことがあろうと子供が、道で寝るようなことがあってはいけない。
背中をさする父親の愛と私が娘を愛する気持ちとどのくらいの差があるというのか。


どうしようもない格差は、本人の努力だけでは埋まらない。

夜中にPCを開けると、西水美恵子さんからのメールがあった。
先日読んだ本でいろいろと考えさせられた、国をつくるという仕事、の著者である。

日本人で女性で世界銀行の副総裁であった人。そして世界の貧困に真っ向から挑んだ人。


国をつくるという仕事国をつくるという仕事
著者:西水 美恵子
販売元:英治出版
発売日:2009-04-07
おすすめ度:5.0
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はじめまして、で始まるメールに目を疑った。

私がブログに本のことを書いたことに対するお礼が書いてあった。

西水さんもNewsweekの世界が認めた日本女性100人の中に選ばれていて、ご縁を感じて下さったようだが、私と彼女の場合とではやったことの功績が違いすぎる。。

メールの最後にこう書いてあった。
━─━─━─━─━─

貧困に関しての「罪悪感」のことを書かれましたが、とても貴重な感情ですので、大切になさってください。貧困は、日本にもご主人の母国中国にもあります。放っておけばいつか必ず国家に何らかの不安定と危機をもたらします。寄附やスポンサーをすることを、絶対軽く見ないでください。It is not what you do, but how you think about what you do, that changes the world.


━─━─━─━─━─
たまたま同じことに悩んでいたその日に来たメールだったので
言葉がまるで降って下りてくるように、体の中にズシンと落ちた。


特に英語の部分が深い。

It is not what you do, but how you think about what you do, that changes the world.

ありがたかったです。


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どこで読んだ文章だったか忘れたが、こういうのがあった。(川北義則さんの本だったかも) 校庭のすみで、木の下に1人でたたずんでいる子供がいる。 お昼休みの時間に。 彼の家...
ヒューマニティ【maru platinum 7】at 2009年07月27日 20:22
この記事へのコメント
わたしもずっとずっとずっといつも胸が痛いと感じていました。
さやかちゃんのことや、今続けているフォスタープランのこと
もっとほかになにかちゃんとできないのかといつも思っていました。日本に生まれただけで幸せなこと、その日本での格差社会。
今の自分の仕事。人を飾ることを仕事にしていることのもどかしさも感じていました。でも、「罪悪感」を大切にしてくださいという言葉とても響きました。
本も読んでみます。ベッドで泣いていたようこさん、抱きしめてあげたいと失礼なのかもしれないけど思ってしまいました。
Posted by ryoko at 2009年07月24日 20:26
はじめまして
いつもブログ愉しく読ませていただいています。
早速、西水さんの本 Amazonで発注してしまいました。

お仕事に、ブログ更新に、子育てに、がんばってください。
Posted by ひさぼう at 2009年07月24日 21:34
早速 図書館で借りてきました。
民族衣装でファッションコミュニケーション
私も真似させてもらいたいです。
Posted by アmル at 2009年07月25日 19:49
ryokoさん

ありがとう。大きなハグもらいました。


ひさぼうさん
コメント嬉しいです。ありがとうございます、本読んでみてください


アmルさん
本当にすごいでしょう?
早速に読んでくれて嬉しいです。
Posted by よーこ at 2009年07月26日 09:00
5
中国は、貧困と富裕層が同じ場所に共存しているので、
歩いているだけで複雑な気持ちになりますね。

この本を紹介されたエントリーを、
たまたま日本に帰国していた時に拝見したので、
思わず探して買ってきました。

西水さんのご活躍を拝読するにつれ、当たり前ですが
「私、ここまですごいことしていない…」
よーこさん以上に焦りが一杯募っています。
何事も「how you think about what you do」で、
あらゆる人たちに向けアンテナを立てていきたいです。


Posted by koma at 2009年07月27日 15:22
5
よーこさん、こんにちは

中国では、富裕層と貧困が同じ場所に共存しているので、
複雑な気持ちになりますね。

この本の紹介エントリーを、
たまたま日本へ帰国していた時に発見したので、
思わず探して買ってきました。

拝読するにつれ、
「私、ここまでのこと人生でできない…」という
焦りで一杯になります。でも、どんなときも
「how you think about what you do」の心で、
あらゆる人にアンテナを向けられるようにしたいです。
Posted by koma at 2009年07月27日 15:26
2
明日が今日になると、昨日、最後のメモリが一日になることはもはや重要ではない、我々は突然、自分が無意識のうちに、時間によって前方に押されている見つける、それはまだ別の列車が行くには電車ではありませんあなたは、前進のような錯覚を感じるかもしれませんが、私たちは本当の成長のために、このケースでは異なってくる。
Posted by グッチ 財布 新作 at 2013年07月06日 17:45