編集を担当してくれた米田さんから連絡。
「結婚のずっと前、14版が決まりました!また増刷です。」
この本、5年前に出版したのですが、久しぶりに表紙見てたら、当時のこと思い出しました。
この表紙の花なのですが、近所の花屋さんに「枯れた花が欲しいんですけど〜」って買いに行き
「これ売り物にならないから差し上げますよ」ってもらったものなのです。
薔薇にこだわってたわけではなく、その日枯れかけてる花がたまたま薔薇だっただけ。(苦笑)
山のように頂いた枯れた花を選びながら家の床に並べて、写真家の野寺さんに撮ってもらいました。「女性誌とかたくさん撮ってるけど、洋子さんの使う色って大胆で、日本人ぽくないね」と指摘されたの覚えています。
表紙を開いて裏を見てもらったらわかるのだけど、花びらに穴が開いてたりするのもある。シワが寄ったり、形が崩れてたりしています。
「完璧でなくても美しい」っていうのが、意図でした。
だけど、ほんと、人との関係は、好きであればあるほど情けないほど完璧からほど遠〜い感じで、もがいてるって気がしません? 失敗したり、間違えたり、まわり道したり。
でもその(もがく感じ)って、実は(完璧な状態)より人生、美しいんじゃないかって。
だから、5年たった今、「完璧でなくても美しい」じゃなくて、なんだかなんでもパーフェクトじゃない方が(完璧よりも美しい)と、そんな感じで色々考えてました。
この本、大事に思ってくれてる人がたくさんいるの、嬉しいです。
ありがとうございます。
結婚のずっと前 [ 坂之上洋子 ]